明治おいしい牛乳 開発物語「明治おいしい牛乳」の誕生秘話をご紹介

01PROLOGUE 牛乳のおいしさには差がない?

差別化が困難だった牛乳カテゴリー

「明治おいしい牛乳」が発売される以前は、 乳脂肪分の差や産地の違いはあったものの、 お客様が違いを実感できるような差別化された製品はありませんでした。
それは、 一般に飲まれている「牛乳」の原材料は「生乳」のみとされ、 水や他のものを混ぜてはならず、 どの牛乳も本質的にほぼ同じで、 味による差別化が難しいと言われてきたからです。そんな中、 「お客様に喜ばれる、 おいしい牛乳を作ろう」という想いから開発はスタートしました。

02CHAPTER 牛乳を「おいしい」と感じてもらうには

牛乳の好き嫌いへの注目

研究所では、 日本全国・各社の牛乳について、 風味や製造方法などの分析を行いましたが、 風味の差はわかっても、 なかなか「おいしさ」に結びつけることはできませんでした。
そうした中で浮かんだのが、 「牛乳嫌いな人が牛乳を嫌う原因を解消すればよいのでは」という発想でした。その主な原因は、 乳臭さや後味のべたつきであることがわかりました。

03CHAPTER 乳臭さや後味のべたつきはなぜか

酸素がおいしさの敵だった

牛乳が嫌われる原因を特定できても、 それを解消する方法はすぐには見つからず、 数年が経過しました。そしてあるとき、 「おいしい」と聞いて取り寄せたある産地の牛乳が解決の糸口となりました。その牛乳は最初、 確かにおいしく感じられましたが、 冷蔵庫に入れ数日経ってから飲むと、 風味が落ち、 少し酸化臭がしたのです。
「ひょっとしたら、 牛乳の中に溶けている酸素が、 本来のおいしさを損なっているのではないか」という仮説から、 牛乳を加熱殺菌する際、 牛乳に含まれている酸素による酸化が風味の劣化を招いているのではないか、 という新しい研究視点が生まれたのです。

04CHAPTER 牛乳の風味を向上させる技術

ナチュラルテイスト製法の確立

研究の結果、 加熱殺菌時に乳成分が酸化されて風味に影響を与えていること、 さらに溶存酸素量を加熱殺菌前に減らすことで、 牛乳の風味が大きく向上することが判明しました。
こうして得られた知見をもとに、 技術開発を進め、 1 9 9 8 年に牛乳中の溶存酸素を低減した状態で加熱殺菌を行うことで、 成分の酸化を抑制し、 牛乳の風味を向上させる技術を確立しました。搾りたての生乳のような自然の味を生み出すことから、 「ナチュラルテイスト製法」と命名しました。

05CHAPTER 味への自信を一言で伝える

素材のよさを
シンプルに伝えるネーミング

ネーミングの開発にあたっては「搾りたての生乳のおいしさ」というコンセプトに基づいた上で、 お客様に商品を認知していただき、 他の牛乳との違いを表現するために、 その特長が一言で伝わる、 という方向で検討を重ねました。アイデア段階から数百にのぼる案が出ていましたが、 味に対する自信を最もストレートに伝えるものであること、 老若男女、 誰にでもわかりやすいこと、 誰もが一度は試してみたくなること、 から「明治おいしい牛乳」に決定しました。

06CHAPTER 見た目にも「おいしい」

新鮮なイメージと品質感を
重視したパッケージ

従来の牛乳のパッケージデザインは、 企業のシンボルをそのまま踏襲したものか、 牧場をイメージした牧歌的なデザインである場合がほとんどで、 食品としての基本である「おいしさ」の訴求が不足していました。
そこで、 新しいパッケージデザインの開発にあたり「搾りたての生乳のおいしさ」という中身のコンセプトを反映するために「できるだけ手を加えていないように見える」デザインを目指しました。

  • 牛乳らしい表現の中にも新しさが感じられるデザイン
  • シンプルな存在感
  • すっきりとしたデザインで、 商品特長である商品名が目立つ
  • 手に取ると、 コップに牛乳が注がれている絵柄が浮かび上がる

07EPILOGUE もっと愛される牛乳ブランドに

牛乳売り上げNo.1

開発スタートから13年。
2002年に「明治おいしい牛乳」は全国発売を開始しました。
「おいしさ」という付加価値がお客様に認められ、 発売直後に全国No.1ブランドとなりました。
これからも、 皆さまに愛され続けるブランドとして、
安心・安全な製品を皆さまにお届けしてまいります。

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