和食の定番、煮魚に牛乳を入れちゃうなんて!きっと、そう思われることでしょう。
その驚きは、よく分かります。でも、だまされたと思って、やってみてください。
魚の臭みが消え、身はふっくらとふくよかに。しかも、牛乳の旨味が魚の味をより深め、調味料の味も、より強く引き出すため、みそやしょうゆの量は半分以下に。
ひと口食べれば、鍋の中で起きたミルクマジックに、ただ、ただ「なるほど~。うん、おいしい」とうなずいていただけること、請け合いです!
健康的といわれる和食にも、弱点があります。それは、減塩を心がけないと、塩分過剰になりがちなこと。そして、カルシウムが不足しがちなこと。そんな和食の弱点を牛乳がカバー。牛乳がコクのあるおいしい調味料になる。
だから、減塩しても薄味にならない、新しい和食のスタイル、それが、乳和食の魅力です。
こんなに牛乳を入れたら、くどい味になるのでは・・・と思う料理があるかもしれませんが、牛乳の量を控えたりすると、味のピントがぼやけたり、かえって乳臭くなったりします。
牛乳は熱に敏感です。沸騰すると焦げつきやすく、膜を張り、旨味やコクが膜に逃げてしまうので、煮立たせないように火加減に注意しましょう。
乳成分のこびりつきが少なく、手入れも簡単です。
アルミ箔やアルミ製の蓋は内側についた水滴が落ちて料理の味が薄くなります。クッキングシートなら蒸気を通すので対流がうまくいき、水滴ができないため味が薄まりません。
牛乳売り場には、「牛乳」「低脂肪牛乳」「加工乳」など、さまざまな種類がありますが、成分無調整の「牛乳」を使うことが前提です。
(1人分)
少なめのみそでも、
ミルクのコクでまろやかなおいしさ。
味が薄く感じたら粉チーズを。
みそを足すよりも少ない塩分でおいしくいただけます。
出典:「目からウロコのおいしい減塩 乳和食」小山浩子著(主婦の友社)
(1人分)
ミルクが青魚特有のにおいを消し、
さばの旨味が全面に。
出典:「目からウロコのおいしい減塩 乳和食」小山浩子著(主婦の友社)
(1人分)
塩分も鶏肉も通常の半量なのに、
ボリュームがアップする化学変化が!
ひき肉は、コクのある鶏もも肉を使いましょう。乳脂肪でビタミンAの吸収率もアップ。
出典:「目からウロコのおいしい減塩 乳和食」小山浩子著(主婦の友社)